プロテニスの大きな大会ではチャレンジシステムがあることは皆さんご存知だと思います。
微妙なライン判定に対して、ホークアイというカメラで撮影された映像を使って判定を確認するシステムです。
選手がチャレンジをコールすると、みんな手拍子をしながらスクリーンに映し出される映像を待ちます。
当然、多くの人が人間の判定よりもカメラとコンピューターによる判定の方が正確だと思っていますよね。
ところがこのチャレンジシステムの精度の甘さを露呈してしまうことが起きました。
それは女子の香港オープンでの日本の日比野選手とスビトリナ選手(ウクライナ)との試合で起きました。
おそらく日比野選手が相手ボールのインのジャッジに対してアウトではないかということでチャレンジを要求したんだと思います。
その時の様子が以下のインスタグラムでアップされています。
判定は「イン」
両選手が笑っています。
というか呆れた笑いですね。
審判も苦笑。
この画像を見るとその理由が分かります。
左がCGによる映像。
右がリアルな映像。
ラインに対して左がアウト、右がインです。
CGだとインなのですが、リアル映像だと明らかにアウトに見えます。
しかしホークアイによる判定は右上の「IN(イン)」です。
CGの判定が優先されています。
新しいホークアイの導入
実は最近、ホークアイのシステムが変わりました。
これまでは以下のようなCGのみでした。
CGによる判定は、複数台(6~10台が一般的だそうです)のカメラによる複数のアングルからボールの軌道を計算した結果です。
あくまでも計算による予測なのです。
新しいシステムではリアル映像も出すようになりました。
楽天オープンでもCGとリアルの両方がスクリーンに映し出されていました。
今回の日比野選手の試合では、この両方を映し出したことによって、計算による予測精度の甘さを露呈してしまいました。
新システムの詳細についてあまり調べられていないので、どうしてリアル映像を出すようになったのかはわかりません。
そもそもあのリアル映像は正確なのかどうかもわかりません。
どうやら日比野選手の試合の他にも、CGとリアル映像が違っていた判定があったようです。
これからもまた同じようなことが起きるかもしれません。
今回の件でわかったことは、ホークアイ(CG)による判定は100%正しいとは限らないということです。
しかし新システムではCGによる判定が優先されるということです。
もしCGとリアル映像が異なっていた時には、審判の目視で判断すればいいのではとも思ったり。
結論
テニスにとってライン判定は永遠の課題