「試合前のアップってどうしていますか?」
というご質問をいただきました。
参考になるかどうかはわかりませんが、レゴのアップについてご紹介したいと思います。
試合前のアップはとても重要です。
しかし残念ながら、草トー、公認大会、公式大会の多くは、試合前のウォーミングアップ時間(3分間や5分間で両選手がラリーやサーブを打ち合うこと)というものがなく、サーブ4本の練習しかできないという試合が多いです。
さらに試合会場ではボールを打つこと、さらにはラケットを振ることすら禁止されていることも多いです。
(これは海外のジュニアテニスから見るとありえないことだそうです)
したがって、会場についたら、走ったり、縄跳びしたり、ストレッチくらいしかできません。
ラケットをまともに振ることなくいきなり試合に入るということになります。
その日初めてボールを打つのが試合直前の4本のサーブ練習なんてこともあります。
マッチ練習会やリーグ戦形式の草トーならまだそれでもいいかもしれません。
1試合目をウォーミングアップに使えますから。
しかし1発勝負のトーナメント形式において、そんな程度のアップで初戦に臨み、身体が温まらずラケットもまともに振れない状態のまま敗戦なんてことになると目も当てられません。
もしお子さんの初戦敗退の原因が、動きが悪い、ラケットが振れていないというものであるならば、それは緊張ではなく、アップが十分にできていないということをまず考えた方がいいかもしれません。
そしてアップをする環境を作るのは親の役目だと思います。
ラケットをまともに振れないような会場で、子供がしっかりアップしなかったからというのは、単に子供に責任転嫁しているだけだと私は考えます。
私の知っている限り、強い子ほど試合前のアップをしっかり行っています。
(強い子ではありませんが)レゴのアップについていくつかのパターンに分けてご紹介します。
①コートを借りて練習
集合時間までに時間の余裕があり、近隣の公営やテニスクラブのコートを借りられるのであれば30分や1時間でもいいのでコートでボールを打つことがベストです。
試合と同じコートサーフェス(ハード、オムニなど)であれば最高です。
朝9時集合の大会で自宅から30分~1時間程度の会場であれば、車で10分くらいの市営のコートを7時~8時で予約しておきます。
そこでラリーやサーブ練習などを行って会場に向かいます。
一番理想的なアップです。
②壁打ち
もしコートが借りられない場合、自宅あるいは試合会場の近くに壁打ちができるところがあれば、壁打ちしてから会場に向かいます。
人の打つボールとは違いますが、何も打たないよりマシです。
ボールも思いっきり打てますので、しっかりラケットを振れる状態にすることができます。
サーブもしっかり打つこともできます。
③公園でアップ
コートも取れず、壁打ちもする場所もない。
会場までの移動時間が長く、早朝に自宅を出ないといけない。
しかも会場でボールを打てない。
これが一番困ります。
でもこういう場合が一番多いんですよね。
この場合、私は大会会場近くにある公園を探します。
Google Mapなどを使えばすぐに出てきます。
結構、公園ってたくさんあるんですよ。
集合時間の1時間~1時間半前くらいに公園につくようにします。
そこで30分以上アップします。
ランニングやダッシュ、ストレッチ、縄跳び、素振り、簡単なキャッチボールなど。
もしボールが使えるようなスペースがあれば、ボレーボレー、ボールがはずむようなら簡単なラリー、軽くボール打ってのサーブの確認ができると、いいアップができます。
Google Mapのストリートビューを使えば、どのような公園か事前にわかるので、なるべくボールを使えそうな公園を探すようにしています。
ランニングとか素振りなら会場でもできるのではという意見もあるかと思います。
しかし、会場に着くと人がたくさんいて十分なスペースがなかったり、友達としゃべっていたりしてまともにアップしなかったり(これが結構多い)ということがあるので、試合前に1人で集中してアップできる公園を探すようにしています。
①②③いずれにしても、しっかりアップをしてから会場入りすることを心掛けるようにしています。
会場入りしてからは、試合直前に走ったり、縄跳びしたりして身体を温めるくらいです。
これからはだんだん寒くなってきますので、身体もなかなか温まりません。
冬の試合ではどれだけしっかりアップするかが、試合の勝敗に影響してくると思います。
同じくらいの実力であれば、アップしているかどうかで差がつくこともあると思います。
また、アップすることで子供の緊張もほぐれます。
試合前にラケットを振っていない、ボールを打っていないということになると、不安と緊張が高まります。
これは大人でも同じだと思います。
緊張を少なくするという点においてもアップは重要です。
繰り返しになりますが、ジュニアテニス、特に小学生くらいでは、子供にアップをする時間と場所を作ってあげることが親の重要な役目になると思います。
それをせずに、1回戦で調子が上がらずに負けた場合、それは親の責任部分が大きいというのが私の持論です。
紹介したのはレゴが行っている例です。
きっとアップを色々と工夫されている方々もいらっしゃると思います。
強い子の親御さんにどのようなアップをしているかを聞いてみるのもいいかもしれません。
注)これを実践したからといって試合に勝てる保証は一切ありません